GT商品開発教室 連載講座 4 「具体的な商品開発事例」その2


少子高齢化・過疎化による地域の課題、不安に対して、閉校した小学校を活用した都市との交流に活路を求めた地域住民は、積極帝に地域外住民と交流を持ちたい、自分たちの住む地域を知ってもらいたいという機運の盛り上がりから都市生活者との交流によって「住民が元気になることを狙って体験ツアー」が企画された。
【ケーススタディ2】
「山の内雪まつり!!今年は日本中からまつりを一緒に作ってくれる方募集します!」大作戦

提案は「㈱ティー・ゲート」と「山の内地域づくり協議会」。
山の内地域づくり協議会は、豪雪地帯の村山市内で、地元の方々と一緒に雪まつりで交流するという商品づくりを通して、いままで話す機会があまりなかった地域の関係者の皆さんの交流が生まれ、地域を見直す機会となった。
また、ツアー参加者が地域の応援団となるなど、参加者と地域が連携するという効果もある。ツアー当日はかなり冷え込むけれど、「地域と参加者の「絆」が共有できるような温かい心の通った企画にしたい」という提案者の熱い意気込みも評価された商品。




ティー・ゲートの「旅の発見」というWEBサイトから参加者募集を展開。29名が参加した。
このツアーを企画した理由は、①少子高齢化・過疎化により地域の伝統(お祭りなど)を守ることが年々厳しい状況となっており、地域住民の課題(不安)となっていた。 (世帯数61人口254人) ②閉校した小学校を活用した農産物直売所の運営を協議会で開始した結果、農作物を通した地域住民と地域外住民の交流が生まれ、地域住民が積極的に地域外住民と交流を持ちたい、自分たちの住む地域を知ってもらいたいという機運が盛り上がっていた。
 こうした状況を踏まえ、都市生活者との交流によって「住民が元気になることを狙って体験ツアーを企画」したのだ。
ツアーの内容は、 
1日目
  交流施設やまばと集合
  雪像・雪灯籠づくり
  昼食
  スノーランタンづくり
  雪まつりオープニング
  雪中田植え
  大おさいとう
  地元との交流会
  交流施設「やまばと」にて宿泊
2日目
  朝食
  地元の方と一緒にまつりの片づけ
  クアハウス碁点入浴
  解散
と、極めて単純な体験を重ねたものである。
山村の資源を活用した、ある意味ではどこでも実施が可能なものを体験の中心として、参加するお客さんと受け入れる農家が一体的に作業を行うという従来の旅行では考えられないものである。林業体験や農業ボランティアと同様に、雪まつりの雪像づくりや雪灯篭を作る作業がかなりの労働力を要し、地域の人々と一体感がないととても楽しめない。それでもそうした雪まつりの準備作業を一緒に行うには、地域の人々の思いが伝染するからだ。




山村の資源を活用した、ある意味ではどこでも実施が可能なものを体験の中心として、参加するお客さんと受け入れる農家が一体的に作業を行うという従来の旅行では考えられないものである。林業体験や農業ボランティアと同様に、雪まつりの雪像づくりや雪灯篭を作る作業がかなりの労働力を要し、地域の人々と一体感がないととても楽しめない。それでもそうした雪まつりの準備作業を一緒に行うには、地域の人々の思いが伝染するからだ。
協議会では、ツアーの成果として、
①地域外住民との交流を通して地域が明るくなった。
②地域住民間に会話が生まれ、連携が強くなった。
③地域住民の交流ツアーに対する意識の変化
④地域のお祭り、伝統が地域住民にとって重要であるということの再認識につながった。
⑤縮小傾向であった雪まつりを来年は大きく、規模を拡大して開催したいという目標ができたとしている。
 つまり、住民が「元気になった」「楽しかった」という最初の狙いどおりの効果が発揮できた。
参加者はて意外と県内の参加者が多かった。これは雪まつりに参加したい、雪の灯篭づくりや大おさいとうに参加したいという人が実は、近くに住んでいる人に多く、農業体験や農村生活の体験を行う機会が少ないので、ぜひ参加したいという人が多いのだ。他の優秀賞のツアーにも同様なことがいえるので、グリーン・ツーリズムは実は近間の都市生活者も狙うべきなのだ。
いつの間にか参加者がお客さんでなく、地域の人々の作業の応援隊となる、こうした取組は各地でも大いに参考にしていただきたいものである。
 まずは、身近な都市生活者に参加を呼び掛けることで、リピーターの確保と体験した楽しさや満足感の情報発信してもらうことが極めて重要な情報戦略ではないかと実証したわけである。




ティー・ゲートの「旅の発見」は、旅行の予約が可能なWEBであり、情報発信のメディアである。
多数の体験プログラムが登録されており、
雑誌と異なる特徴は、時期、テーマ、エリアの3種類のキーワードとフリーな言葉で探したい体験を検索できる機能である。