地域産業が低迷する中で、平成2年から新たな産業として交流産業の創出に着目し、滞在型市民農園(クラインガルテン)や宿泊交流施設、加工体験施設などの整備と併せ、農林業体験ツアー等により神戸市や大阪市などから年間31万人の都市住民を受け入れ、地域の活性化を図っている。町の交流関連施設はすべて集落の運営で維持され、高齢者や女性も含め160人余りの雇用創出に結びついているほか、農林産物の契約栽培やオーナー制度、都市部の小学生による農家民泊ツアーなど多様な取組を展開しており、交流による経済効果は12億円にも達している。
また、神戸市の商店街組合との交流や大阪市へのアンテナショップの出店を行うなど町から都市部への交流も積極的に展開しているほか、空き家情報の提供などにより町外からの移住者も増加している。
このように、滞在型市民農園をはじめとした各種交流関連ビジネス起こしにより、多面的な都市農村交流を展開し、交流人口の増大、定住人口の増加を通じた、地域経済の活性化、地域の所得増大をもたらした点が高く評価された。