第1回(平成15年度)オーライ!ニッポン大賞
ライフスタイル賞


石黒 宏  長崎県福江市


 東京生まれの山形育ち。東京でのサラリーマン、脱サラ・外国(ブラジル)生活などを体験し、昭和50年に農業新規参入者として五島列島の福江市に約2haの土地を入手し定住。20年前に日曜朝市を仕掛けるなど、長年この市の世話役を務めている。地域に溶け込み、地産地消活動の世話役を担うといったライフスタイルは、田舎暮らしを目指している人々の参考になり、また、広い視野での生き方は、青少年に対し生きる道が多様にあることを示すモデルになるという点が評価された。



門田 進  岡山県大原町


 自分のライフスタイルには欠かせない、ログハウス、薪ストーブ暮らし、ダッチ・オーブンのある暮らしを実現するために、また、仕事の診療放射線技師を生かした僻地医療、福祉にも貢献していきたいと8年前に現住所へ移住した。身に付けた技術を生かした定職を持ち、趣味と結びつけたカントリーライフを満喫、HPでもハンドルネーム田舎時遊人という名でその魅力的な自分のカントリーライフの情報をお洒落に発信しており、これから田舎暮らしを考えている人の参考になる点が評価された。



曽根原久司 山梨県白州町


 東京で銀行や企業等のコンサルタントを行っていたが、バブル経済の崩壊をきっかけに、骨太の地域社会構造のモデルを作るべく山梨へ移住。遊休農地を人力で開墾し、最終的には2haの農地で自給を基本とした生活を実践。趣味の音楽を生かした地域での文化活動は地域活性化に大きく貢献している。また、地域に多かった定住者と地元住民の接点を探り、自ら調整役として積極的に活動している。
 自給の生活をベースに自分の趣味や特技を伸ばすライフスタイルを実現しながらも、地域社会に溶け込む努力をしている点が評価された。



長崎喜一  富山県朝日町


 県職員として在籍していた平成6年から杉の間伐材で手づくりの丸太小屋を建設し、集まってきた地元の仲間たちと平成8年に地域活性化グループ「やまびこの郷」を結成。その後、紙すき小屋、白炭窯等、里山の生活技術を伝承する匠の小屋を建設。炭焼きや紙すきなどのもの作りが体験できる活動を行っており、現在では県内外から年間約2000名が訪れるようになった。活動をここまで発展させたのは、長崎氏の信念と熱意に多くの人が集まり、地域住民とともに取り組んだ成果であり、また、定年退職後の生き方の一つとして参考になるという点が評価された。



中島健介  福岡県立花町


 元々農業を営んでいたが、平成8年に農家民宿「大道谷の里」を登録し立ち上げる。口コミで都会からのお客さんも多く、現在は地域の仲間たちと力を合わせて福岡市、北九州市などから「子供ファームステイ」を受入れている。また、趣味である音楽を生かし素人バンドを結成し、ボランティアで老人ホームに出掛けたり、地域でコンサート活動も行っている。自ら田舎暮らしを楽しみ、そしてその楽しいところを積極的に情報発信している点が評価された。



畠山芳子  富山県利賀村


 東京都武蔵野市の市議会議員をしていた畠山さんは、武蔵野市との姉妹都市提携の30年間にわたる交流をきっかけに利賀村へ魅力を感じ、60歳を機に移住した。現在は、交流ボランティアとして、毎年武蔵野市から受入れるセカンドスクールの子どもたちの世話や、村を訪れた人達の案内などを行っている。移住先でも、これまでの経験を生かした活動により社会貢献に繋がり、都市と農山村両者のコミュニケーションを高めている。これからの女性の新しい生き方のモデルになりうる点が評価された。