「都市と農山漁村の共生・対流推進会議」代表が小泉首相と面談

2003.08.01

2003年8月1日
「都市と農山漁村の共生・対流推進会議」代表が小泉首相と面談


 7月31日、「都市と農山漁村の共生・対流推進会議」(オーライ!ニッポン会議)の養老孟司代表(東京大学名誉教授)及び平野啓子副代表(キャスター)が小泉総理と面談した。平野副代表から間伐材で作られたキャンペーンネーム入りのうちわを受け取った小泉総理は、「自分も小さい頃はよく虫取りをしたが、最近の子供たちはそういうことが簡単にできる環境にはないのだろう。都市と農山漁村の両方の異なった環境を体験することは重要なことなので、がんばってほしい」と激励した。

「都市と農山漁村の共生・対流推進会議」は、グリーン・ツーリズムや農林漁業体験学習、田舎暮らしなど、都市と農山漁村の両方の生活・文化を享受する新しいライフスタイルを国民的な運動として盛り上げていくため、旅行・運輸関係の企業や体験活動等に取り組んでいるNPO、地方自治体などの関係者により、6月23日に設立された民間主体の組織。キャンペーンネームの「オーライ!ニッポン」を使って、通称「オーライ!ニッポン会議」とし、各会員の協力の下、さまざまなイベントを展開するとともに、ホームページ等を活用して関連情報の提供を行う。

 またこの日は、これに先立ち、都市と農山漁村の共生・対流に関するプロジェクトチームの第6回会合が、総理大臣官邸内で開かれ、安倍内閣官房副長官、太田農林水産副大臣等、副大臣PTメンバーと「オーライ!ニッポン会議」役員との意見交換が行われた。

 意見交換の中では、養老代表が「人間で言うと、都市は頭(意識)で田舎は身体。現代の都市化は頭(意識)が先行し、頭と身体のバランスが崩れている状況にある。このため、都市と田舎の両方での生活や活動が必要であり、国民の健康、社会の活性化のため、国家的政策として都市と農山漁村の共生・対流を進めるべきである」と指摘した。また、平野啓子副代表は「『語り部』活動を通じ、さまざまな地域の人たちと交流し、自分自身が心豊かになっていると感じている。農山漁村のよさを五感で感じることが重要であり、そうすることで都市のよさも理解できる。都市との交流にあたっては、地域の人たちが自分たちの土地のよさを知り、誇りを持つことが重要」と述べた。そして、これらの発言を踏まえ、長期休暇の取得や子供たちの体験活動等について意見交換が行われた。